その場所に訪れたのは、初めてだった。 母親と祖母に連れられて来ていた子供が、猫と遊んでいた。 正確には、一方的に 猫をなでくり回していたというべきだろう。 「もう行こうよ。」と母親が声をかける。 「まだ、猫さんと遊ぶから行かない。」との返事。 「あっちにも猫さんが、いるから行こう。」 (うーん、明らかに嘘っぽい。) 「じゃあ、行く。」 (おいおい、簡単に騙されるのかいな。) そして、私たちと猫だけになった。 その猫は、こちらを振り返りながら、ゆっくり歩き出した。 まるで、私たちを案内するかのように、、、 |
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